組み立て・試験

いよいよ組み立て。PC組み立ては久し振り、DIY水冷は初体験。

最終組み立て~ベンチマーク

VGAを組み込んでテストしたら完了! と思いきや、まさかの……

ようやく届いたVGA。しかしこれが大問題を引き起こすことになった。

最終組み立て

ほぼ一月をかけてついにVGAが到着。これを組み込めば完成である。

しかし、なんか嫌な予感が。仮組みしてみると……


致命的干渉発生。ポンプとリザーバの行き場がなくなった!\(^o^)/

ギャオーッ(´Д`;)

VGAのカード幅がPCIブラケットを大きくはみ出し、工作までして設置したポンプ/リザーバと干渉してしまった。リファレンスであればカード幅はブラケットに収まっていたはずなので問題なかったのだが、AIB(AddInBoard)の方が電源など仕様面で強化されていることが多く、ついそちらを軸に選んでしまっていた。

自作ウラシマの上にハイエンドのビデオカードを触ったことがなかったため、デカいのは値段だけではないことに気付いていなかった。

さて、300mm近いカードはケース内の空間をこれ以上無いくらいばっさりと両断しており、ポンプ/リザーバの行き場がない。ここにきて85mmもの厚みがあるラジエータが祟ることになるとは。

こんなこともあろうかと用意しておいた。
ポンプ/リザーバのマウントを120mmファンのマウンタに設置できるブラケット(ややこしい)。

こんなこともあろうかと、一応120mmファン穴用のブラケットも用意しておいたのだが、リアのファン用マウントに設置しようとしても高さが足りない上、CPUブロックのカップリングに干渉する。orz

ラジエータ周りの空間にも余裕がないし、そもそもラジエータは140mm幅だ。

対処案としては、


設置スロットの変更

スロットを1番から5番に変更し、ポンプの設置位置を上げる。

問題は、本来リザーバ用のスリット一本、M4ネジ2個に、小型とはいえポンプ込みの荷重を預けること。

そして、マザーボードの仕様上、1番以外のスロットではx16での接続ができないこと。

どうもすっきりしない。

ラジエータの交換

ラジエータを予備の240mmに交換すれば、その後方にポンプ/リザーバが何とか置けそうだ。

問題は、熱容量や冷却力が思い切り減少する事。

そこまでするなら天面にももう一基ラジエータが欲しい。それでも120x240x30x2では今のラジエータに及ばないのだが。

また、120mmファンの手持ちがないので、それなりの性能のファンをまとめて調達する必要がある。



……正直、ここに来て妥協はしたくない。そこで、


解決。発想の転換と言え!(ヤケクソ)

……こうじゃ。

マウンタ周りの細工。
140mmファンはここまで無理して積まなくてもいいのだが。

ポンプを外出しにして解決した。チューブの切り直し、引き回しの手間と、90°フィッティングの追加で乗り切れた。

全てがケース内に収まっていた方が美しいのは確かだが、なんとか許容範囲内であると思う。

エアフロー的にはむしろ洗練されたと言えよう(強弁w)。

問題は、本来外出しを考慮していないケースであるため、チューブをPCIスロットから無理矢理引き込んでおり、カップリングを外さないとポンプ/リザーバをケースから取り外せないこと。

流量の低下も気にはなったが、2L/minを僅かに切る程度で済んだのでよしとする。

ともあれ、これで全ての組立てが完了した。

ベンチマーク(CPU/SSD)

CPUはもうOC設定まで詰めてあるので現状の確認程度に。


CPUとメモリ。メモリクロックが低いのが泣ける。

4.7GHz動作でCHINEBENCH R15を実行。133.54fps/1012cb。


CHINEBENCH R15実行結果。

最後にストレージ性能を更新前と比較。


左:更新前、右:更新後

更新前のストレージもSATAとはいえSSD二基のRAID0なので、体感上は充分な速度を出している。更新後はNVMe SSD二基のRAID0で、DMIがボトルネックになる程の速度にはなっているが、体感上三倍速いかというと、そこまでの実感はない。まあ、スペック上の速度よりも容量増加と負荷分散が目的だから、いいのだ。

ヒートシンク追加後は温度も安定しており、アイドル時で30℃台前半、多少負荷がかかっても40℃をいくらも超えずに推移している。

ベンチマーク(VGA)

さて、見せて貰おうか。ハイエンドVGAの実力とやらを!

というわけで、何も考えずに3DMark Fire Strikeを走らせてみる。


3DMark Fire Strike実行結果。クロックなどは弄っていない。

流石に速い。更新前の660Tiと比較するのは酷だが、三倍以上のスコアが出ている。

さて、折角水冷化しているのだから、OCでどのくらい性能が向上するか見てみよう。

コアクロック、メモリクロックを上げて再度実行。


3DMark Fire Strike実行結果。OCにより5%ほどスコアが伸びた。

5%ほどのスコア向上を確認した。この時のベースクロックは1848Mhz(定格9.8%増)、メモリクロックは1364Mhz(定格9.0%増)となっている。ブーストクロックは2126Mhzに到達。2.1Ghz超えが可能だったということで、GPUまでハズレを引く羽目にはならずに済んだらしい。

ただ、無闇にクロックを上げると画面がチラついたり、酷いときにはベンチマークが停止したりする。障害にぶち当たったらクロックを落としつつ、テストを続行。

新旧比較はこんな感じ。

3DMark Results
BenchGTX 660TiGTX 1080
Fire Strike5,42719,201
Fire Strike Extreme1,83810,842
Fire Strike Ultra実行不能5,834
Time Spy1,6147,462

FF XIVベンチも走らせてみた。


FF XIVベンチマーク(HD、最高画質、DirectX9)

設定でスコアが変動するようなので、何パターンかテスト。660Tiで実行した時の記録がどっか行ってしまったので旧環境は省略。

FF XIV Benchmark Results
解像度・画質DirectXScore
1920x1200 最高品質DirextX 921,492
1920x1200 最高品質DirextX 1119,608
3840x2160 最高品質DirextX 99,552
3840x2160 最高品質DirextX 117,427

多少設定を絞って、大体このような設定に落ち着いた。


GPU-Zの情報。

強力なOCモデルとして評価されているZOTAC GTX 1080 AMP EXTREMEやASUS ROG STRIX-GTX1080-O8G-GAMINGあたりと比べてもそう遜色はないと思われる。

水冷のメリットは、瞬間的に高クロックで動かす時よりも長時間負荷がかかる時の方が顕著。ベンチマークを連続でぶん回しても、GPU温度は40℃前後でほぼ安定していた。テスト中に熱ダレを起こしてクロックが低下するようなこともない。

安定同作用にマージンをもっと取った方が良いのかが悩ましいが、電圧を弄っているわけではない(現時点では弄る方法がない)ので、動作に支障が無ければいいかとも思っている。

これにて試験完了。各種ソフトのインストールと環境復旧をもって、いよいよ就役である。

この記事の執筆も新型機に移行した。2016年度のPC環境更新、ひとまず完了である。