自分にご褒美(その壱)
東京卒業を記念して、自分にご褒美を!
…という言い訳のもと(汗、こんなアイテムを作ってもらいました。
これはアイルーペ、あるいはキズ見と呼ばれる道具で、通常のルーペのような用法のほか、眼窩にはめ込むようにして使うこともできます。
今回の加工は、ジュエリーの注文制作やアンティーク・ジュエリーの修復などを行うKen's shopさんにお願いしました。オーナーの謙さんは、「親方」という愛称(?)が示すように、ジュエリー職人というよりは指物師のような雰囲気を漂わせた方ですが、ナポレオン展のような美術館・博物館級のアイテムまで手がけているとか。歴史的なアンティークについては「先生や教科書があるわけじゃない」と言いつつ、「結局はどこかで覚悟を決めてやるしかないんだ」という言葉に何ともいえない重みのほどを感じたことしきり。
そんなお店に依頼したのは「私専用のキズ見」。キズ見自体は予め購入して持ち込みました。材質はパイプなどにも使われるプライヤー材とアルミのミックスで、交換用のレンズも付属する一品。ありきたりのプラ製と比べると桁違いに高価ながら、雰囲気は非常によろしい。
そこに、(針金バンドのような違和感もなく)常に首から提げて使えるような加工と、銘盤様のプレートを取り付けて頂くことに。
折角なので、銘盤には当サイトの屋号であるところのウサギをモチーフとしたシンボルマークが良いかと思ったのですが、「プレートが小さいので、変にマークに凝るよりも、レターをあしらう方が良いよ」とアドバイスを受け、当サイトのイニシャルを基調としたレターに変更しました。
提げる方法は革紐で首にかけるとして、その固定方法は、紐を留めるフック状のパーツを取り付けるか、穴を開けて通すかの二択。今回は後者の方法が採られました。
一見乱暴なように見えてもシンプルで確実。紐が取れて落ちる心配がないのと、この穴(と紐の隙間)が一種のベンチレータとして働くことで、眼窩に嵌めた際に湿気が溜まって曇る事がないというメリットがあります。
穴の縁には銀のパイプ材が埋め込まれ、ハトメとして仕上げられています。
紐は、穴の径を聞いてから近所のユザワヤにて自分で仕入れ。ペンダントっぽく首にかけるなら単に結ぶだけではイマイチなので、留め具をカシメつけてあります。本当は紐にも銀のCカンなんかでアクセントを付けたかったところだけど、うまく合う部品がなかったので将来の課題へ。
さて、仕上がりは冒頭の写真の通り。アンティーク時計と並べても浮き上がることのないプライヤー材の重厚さと、適度に燻されたシルバー、レンズを留めるアルミの白銀というアクセントが見事に調和しています。素晴らしいの一言。
費用は相応にかかりはしましたが、これだけの職人さんがまさに自分のために手を動かし、形にしてくれたということを考えれば高いとは思いません。
このアイテムに恥じない、豊かな趣味の時間をこれからゆっくりと積み重ねていければいいな、と思います。
Comments
しぶいっ!
彼の地で時計屋さん始めちゃいそうっすね^^;
へへー(自慢げ)
時計屋というと、半端どころではなく突き抜けたプロの世界を某所で見せ付けられているので、さすがに無理ですが(笑)、趣味の世界を彩るアイテムとしては充分かと。
そこで「すぐ形から入るー」とか云うのは誰だ(w