Mar.15, 2007

春の休日は懐中時計とお茶を

[Diary]

東京に行って来た時に開いたお茶会のお話。

畏友さら丼衝動買いのカエル。
この日のお題とは関係あるよーなないよーな。でも縁はある。

アンティーク懐中時計の愛好というのは趣味としてはマイナーな部類に属するので、同好の方との交流といってもなかなか機会がないものです。なければ作れば良いだろう、ということで、折に触れちょっとしたお茶会の開催を呼びかけています。

なんせここ暫く、経済状況の破滅的な悪化によって自分のコレクションは一つとして増えていません。ゆえに他の皆さんのコレクションで眼福を貪ろうという賎しい根性が透けて見えております(笑)。

ゴツイけど独特の風格がある19世紀のアメリカ懐中。

というわけで、今回見せて頂いた機械の中から、手持ちのコンパクトカメラでちょいちょいと撮影したものを抜粋してご紹介しています。

Illinoi Burlington(OF/HC). Model6/8や7/9の特徴を持ちながら3Fブリッジというレイアウト。へー、こんなのあったんだ。

アッチ方面の泥沼に嵌まり込んでハイアマチュアな機材をぶん回している畏友諸氏のデータは今回私の処には来てませんので悪しからず(笑)。

欧州の懐中時計。「アンティーク」という言葉がより相応しくなる感じ。

ただ機械を眺めるだけでも楽しくはありますが、私財を投じて蒐集しているからには、「それを選んだ理由」というものが必ずあるはずです。その理由、すなわちそのモノの何をもって価値としているのかという価値観に触れる瞬間というのがとても刺激になるなぁ、と個人的には思ったりもします。

もう少し新しい欧州の懐中時計。

お前等一体幾ら突っ込んだんだっつーかそんな金何処から湧いて出るんだとかいう下世話極まりないツッコミは肚の奥に仕舞っておきましょう。野暮ってもんです(笑)

いわゆる複雑系。クロノグラフ+ミニッツリピータ。メカ好きならば理屈ぬきにハートを鷲掴みにされるような眺め。

しかし、この集まりをマニアの寄り合いにするつもりは私にはありません。大体私自身がただのいちファンであってマニアではない(笑)。

理想としては、やはり懐中時計が好きな人の集まりでありたい。そこにある一品が何物なのか、それが生み出された国や時代はどうだったのか、誰の手を経て、どんな時を過ごして今ここにあるのか。そして何より、何故自分がそれを手にしたいと思ったのか。そういう素朴な興味こそが原点だろうし、それを大事にしたいなー、と思うわけです。

だから、懐中時計が好きでさえあれば、たとえ実物を持っていなくても参加資格は充分。そうした方が興味を抱いて下されば、こんな記事にも意味があるのですが。

ともあれ、お越し下さった皆様、ありがとうございました。

次は5月の連休後半のどこかの予定だったりしますので、御用とお急ぎのない皆様、是非一席お付き合い頂ければ幸いです。

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Comments

From :えん : 2007年03月31日 17:42

はじめまして。
懐中時計の身につけ方を調べていてこちらへやって来ました。

長いこと時計を携行しない生活を続けていましたが、仕事上支障が出てきたのと、普段は和服を着ているのとで、懐中時計を持つことにしました。

入手したのはyahooのオークションに出ていた廉価なクォーツ時計ですが、品定めしながら見た色々な機械時計の中身写真にすっかり魅せられました。

説明文に書かれている専門用語を何とか理解したく、さらに様々なサイトを読み漁り、なんとか基本のそのまた基本程度に時計の構造が分かってきた次第です。
こちらのサイトも、まだ全てではないですが楽しく読ませて頂きました。
扱い方ひとつにも心配りが必要な、機械時計とは非常に繊細なものなんですね。

こんな初心者ですし、時計の蒐集には当分手を出せそうもありませんが、お茶会にお邪魔させてもらうことはできるでしょうか?

From :PsyonG : 2007年04月02日 22:19

>> えん 様

コメントありがとうございます。

私としても、まさにえん様のような方のお役に立てれば幸いだと思っています。

当サイトで主に扱っているアンティーク時計達は、愛情を持って扱い、きちんとした整備さえ欠かさなければ世代を超えて使い続けることも可能です。部品の修理や交換は基本的に不可能で、故障した場合はムーブメントごと交換せざるを得ないクォーツとは大きく違うところです(クォーツにはクォーツの利便性というものがあるので、それが優劣というわけではありませんが)。

私自身は今や東京在住ではないので、こうした集まりもそう頻繁に開けるわけではなく、ご都合が合うかどうかも保証の限りではありませんが、可能な限り努力しますので、ご縁がありましたら是非足をお運び頂ければ幸いです。

今後ともよろしくお願い致します。

From :えん : 2007年04月04日 12:43

PsyonGさま、どうもありがとうございます。
機会がありましたら、どうぞよろしくお願い致します。