Nov.05, 2008

音楽利用の理想を白昼夢する

[Diary]

iTunesのライブラリを再構成中。

レガシーなMP3ファイルライブラリから無理矢理移行したこれまでのライブラリがいい加減カオス過ぎて収拾がつかなくなってきたので、Macに環境構築してiPod/iPhoneの母艦が変わるのを機に一から再構築することにした。このためにウチから手持ちCDの大半を持ってきたら重いのなんのって。

結局のところは再エンコード(旧いMP3ファイルは容量の小さいプレイヤーに入れていたのでビットレートをケチったのが多かった)とタグの振り直しにアートワークの再設定だけなのだが。しかし、同じデータベースから情報を取得してても内容に一貫性がないは困りもの。複数アーティストの名前の繋ぎに使う記号とか、記号前後のブランクとか。結構進んでから気付いたが、面倒になったので放置。それよりOff.Voとドラマパートを手っ取り早く仕分けする方法何かありませんかね。ジャンルだけではイマイチ面倒。

しかし、アートワークひとつで使い勝手ががらりと変わったのには驚いた。特にiPhoneでのアルバム選択が華やかになっただけでなく、確実に操作が早くなった。見えたターゲットめがけて直感的にめくっていけば良いのだから、使い勝手はタイトルリストと比べても遜色ない。余録だが、iPhoneの場合はロック画面に再生中のアルバムのアートワークが出るようになっていて、下手な画像を壁紙化するより気が利いている。

アートワークの取得にAmazonやHMVを使うTipsがあるが、iTunesと連動してこれらを半自動化するような手段については現状ではWindowsの方が一歩進んでいる感じがする。ライブラリ自体はMacに置いているが、絵が取れないと困るのでBootCamp環境にも空のiTunesとアートワーク取得ツールをインストールした。いざとなればParallels経由で起動して画像だけ保存して引き回すことも出来る。迂遠だが、いくつも手段を用意しておくのは悪くない。

スキャナ読み込みも悪くはないが、一番キレイな絵が取れるのはアルバム発売元のサイトにある製品情報ページなんじゃないかと思う。たまにFlashだったりして地団駄踏むけど。

絵と画像の結びつきだけでこれほどまでに使用感が変わるというのは、実感なしには語れない感覚だ。しかし、音さえ聞ければ良かった状態からこうやって情報を付加していくにつれ、どんどん欲が出てくるのは人情というもの。

アートワークが出てくるなら、歌詞だってすぱっと呼び出したい。入力すれば補えるとはいえ、手間をかけずに出来た方がいいに決まっている。ライナーノートや解説、コメンタリーも曲自体に入れれば聞きながら読めるし、欲を言えばスコアだって見てみたい。

いっそのこと、曲のデータ自体、マルチトラックのフォーマットにしてしまったらどうだろう。いちいちカラオケバージョンなんか用意しなくても、ボーカルトラックだけミュートすればOK。歌詞データがあればもはやカラオケ不要。トラックとスコアデータがあればエディットやリミックスも自由自在。なんとなればPVとシンクロしてもいいだろう。ただし、個々のデータを単体で取捨選択しながらも統合的に利用可能であることが大前提だが。

……ここまでできたら、視聴、読解、演奏、編集と、その「作品」の全てをしゃぶり尽くせる限りなく理想に近い自由が実現すると思うんだが、どうだろう?したり顔でコンテンツビジネスがどーたらとか吐かしながら使い捨ての流行を垂れ流したり、切り売り・出し惜しみの限りを尽くして搾取に血道を上げるくらいなら、是非ともこういう試みに挑んで欲しいものだ。ポジティブスパイラルが成立すれば、長期的には文化そのものにさえ変革をもたらすことのできる可能性があると思う。

問題は、トラック毎にデータを持ったりPVと統合したりしたパッケージになると所要容量が倍々プッシュで膨れあがるであろうことと、既存の利権構造では絶対に実現不可能なことかなぁ。前者は時間が解決するが、後者は夢が時間を裏切っちまいそうだぜw。

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